楽天で売れない理由と今日から出来る解決策3選
楽天に店舗を出店しているけど、売れない。そんなお話をよく頂きます。
近年、楽天では全体の流通額こそ伸びてはいますが、その内部は売れている店舗と、売れていない店舗が今まで以上に2極化しています。
少し厳しい内容になるかと存じますが、今回は元楽天ECC、楽天店舗店長経験を経て、数百店舗のお客様とお話をさせて頂いてきた私が客観的に辛口でその理由と改善策を記載させて頂きます。
楽天で売れない重大な理由3つ
商品の選定が間違っている
数多くの店舗様を拝見させて頂き、共通して言える事は仕入れ商品、ドロップシッピングのみで運営している店舗様は薄利多売で負のサイクルに陥いりがちという事です。
特にドロップシッピングのみ店舗様は薄利どころか、楽天に支払う金額と商品の金額で売れば赤字になってしまうという最悪の事態も起こりえます。また、仕入れ商品やドロップシッピングですと、他社も扱っているので結局のところ「価格戦争」に巻き込まれ、価格を下げないと売れない、でも下げる過ぎると赤字、というマイナスループに入ってしまいます。
(※この場合、仕入れに太いパイプを持っている店舗様は除きます。)
店舗内のナビゲーションが悪く商品が探せない
特にスマートフォンに多く、折角お店に流入してくれたお客様を商品の探しにくさ故に逃してしまうケースが多々見受けられます。
スマホでは画面も小さく、楽天のデフォルトの状態だと機能が足りずユーザービリティに欠けるろいうお声を多く頂くと同時に、私自身ユーザー視点で見ても使い辛いというのが正直な感想です。
殆どの場合、商品ページからの流入が80~90%を占める中、商品ページ内で他のページへ誘導できるのは最下部の共通説明文エリアのみだったり、検索窓は通常のままだと楽天全体の検索に飛んでしまう等、落とし穴が沢山あります。
現在ではスマホからのアクセスが70%を占め、ここの対策をしているのと、していないのでは売上に差が出てきてしまいます。
モールに出店しているのに企画を全く活用していない
「楽天が全然売れないけど、ほっといても多少は売上があるから退店は出来ない。」
そんなお悩みをお抱えの店舗様に私は必ず
「スーパーセールやマラソン、ポイントアップには参加していますか?」
と聞きます。そして約8割の店長さんは
「時間がなくて参加は全然していない。」
との回答を頂きます。これはモールに出店しているという本質を活用出来ていない非常にもったいないケースになります。
そもそも、楽天やYahoo!等に出店する1番のメリットは「集客がし易いから」、そしてその集客が最も出来るタイミングが楽天が企画しているキャンペーン期間になります。この期間に能動的に参加をしないのは自らチャンスを逃しているという事です。
その他にも取り扱っている商品とターゲットがずれてしまっていたり、ブランディングが曖昧だったりと売れない理由は店舗様毎に異なって参りますが、上に挙げました3点は売れないと悩む多くの店舗様に最も共通する項目となります。では、どのようにすれば良いのでしょうか。具体的な改善案をご提案させて頂きます。
今日から出来る!売上アップへの解決策
では上記の内容はどのようにすれば解決できるのでしょうか。1つ1つ見て行きましょう。
仕入商材以外にオリジナル商品をつくる
仕入れ商品、特にドロップシッピングのみで店舗を運営した場合、楽天の諸費用、ドロップシッピングサイトへの支払い等を考慮すると、粗利率は平均約3%になります。これでは1000万月商があっても粗利はたったの30万となります。ちなみに、私が以前店長を務めていた楽天店舗では配送を外注しても1000万円の売上を1人で運営していくには、ほぼ不可能という忙しさでした。つまり人件費も入れてしまうと利益率は・・・想像すると恐ろしいですね。
その反面、オリジナル商品は自分で利率を設定する事が出来るので、ブランディング次第では原価を30%以下に抑える事も可能です。
仕入れ商品の理想的な使い方は商品数の増加です。先述した通り、ユーザーのお店への入口の8~9割は商品ページ、商品が多ければ多いほどお店への入り口が広がる=アクセス増加へと繋がるという事です。仕入れ商品でユーザーの入り口を増やし、自社商材へと導線を引くというのが理想的な構造になります。
現在では気軽にオリジナル商品をつくれるようなサービスも多くございます。現在仕入れ商品のみで店舗を運営されている店舗様は是非オリジナル商品の製作をご検討下さい。
【参考】
化粧品OEM:セントラル・コーポレーション
アパレルOEM:ユナイテッドプランニング
どうしても自社商品を作れなかったら・・・
ドロップシッピングを利用している店舗様のほとんどは同じ商品ページ、ランディングページを使用しています。支給された物のみを使用するだけでなく、LP内から写真をひっぱり新しい商品画像を作ったり、LP内に追加要素を入れるだけで見え方が変わり他社との差別化が出来ます。
現在使用しているドロップシッピングサイトを見直すのも1つの手です。特に日本最大手のドロップシッピングサイトである「Topseller」を使用している店舗様をよく見かけますが、確かにサービス内容も充実し使いやすいかもしれませんが、裏を返せば使用している競合が多数いるという事です。現在使用しているドロップシッピングサイト以外にも会員数が少ないサイトや、会員になる条件の厳しいサイトにトライする等も良いでしょう。「商材王」や「マストバイ」等大型の家具を取り扱っているサイトもおすすめです。
スマホのナビゲーションを改善する
即日で効果が出るのがスマートフォンのナビゲーション改善。ヘッダーのカスタマイズや、独自の店舗内検索窓を設ける等+αで可能な施策が沢山あります。
「即日効果がでる!楽天ショップでのスマホ対策4選」に細かく記載させて頂いておりますのでご参考下さいませ。
楽天の企画に参加する
しっかりと特設ページを作り込んでの参加が難しいという店舗様は、まずは「ポイントアップ」や「ラ・クーポン参加」を目指してみてください。
ポイントアップ
期間中に行われるポイントアップ企画です。2倍、5倍、10倍、20倍から選ぶ事が出来、RMS内より申請を行えます。
申請をした場合はポイントアップが行われている店舗一覧に掲載されると同時にポイントアップ参加の店舗様用キーワードが楽天から配布され、それを商品名に入れる事で特別な導線を引かれ、アクセスアップを見込めます。
実際に今までポイントアップに参加しなかった店舗様の参加をお手伝いしたところ、1.5倍のアクセスに結びついたという結果もある程、効果的です。また、ポイントアップ参加店舗専用のバナーもメールで配布されますので自社で制作する必要もございません。
※ポイントの負担については基本的には店舗様ですが、企画内容によっては楽天負担の物もございますので、ECCからのメールをチェックしておく事をおすすめします。
ラ・クーポン企画
こちらもポイントアップと同様、参加をした店舗様にはラ・クーポン配布店の一覧へと掲載がされます。バナーも配布されるので制作をする負担もございません。
弊社の担当する店舗様の印象ですと、ポイントアップよりも直接的に売上に繋がり易い印象がございます。
※ラ・クーポンの負担については基本的には店舗様ですが、企画内容によっては楽天負担の物もございますので、ECCからのメールをチェックしておく事をおすすめします。
まとめ
売れない理由は千差万別ですが、多くの店舗様に共通しているのが「商品の選別、店舗内のナビゲーション、企画への不参加」となります。
ナビゲーションの改修等、実際に店舗様で行うとページが崩れてしまったり、時間がかかってしまったり等、ご負担も多いかと存じます。ファンクションでは各店舗様に対してのご提案もさせて頂いておりますのでお気軽にお問合せ頂けましたら幸いです。
楽天企画への参加に関しましても、きちんと導線が引かれているか不安、全商品へのキーワードの挿入は手間がかかる、折角参加するならページも作り込みたい、等のお悩み・ご要望も解決致します。
また、自社商品のブランディング等でも当初月商200万円の店舗様を1000万円まで伸ばしたという実績もございます。
どんな小さな事でもご相談下さいませ。