楽天市場『最強配送ラベル』とは?メリットと獲得条件を解説

今回は、2024年7月1日から開始された「Rakuten最強配送」についてお伝えしていきます。

Rakuten最強配送とは、楽天市場の中でも特に高品質な配送サービスを提供する商品に付与されるラベルです。このラベルが表示されている商品は、様々な配送要望に応え、楽天市場での配送品質がトップクラスであることを示します。

2024年7月1日から、楽天市場で「配送品質向上制度」の基準を満たした商品に「最強配送ラベル」が付与されるようになりました。このラベルは、検索順位にも影響を与える要素のひとつです(特定の商品分類には例外条件が設けられています)。また、この制度の導入に伴い、従来の「あす楽」は廃止されました。

「最強配送ラベル」は、Yahoo!ショッピングの「優良配送」やAmazonの「プライム商品」に相当するもので、次の3つのポイントで顧客満足度を向上させ、店舗の集客力を高めます。

  • いつでも毎日、今日注文すると明日届く。
  • お届け日時を選べる。
  • 送料がわかりやすい、3980円以上で送料無料。

※「ふるさと納税プラン」に関連する商品は、この制度の対象外です。寄付金の性質や返礼品の配送スケジュールが通常の商品購入とは異なるためです。

最強配送とあす楽との違い

「あす楽」と「最強配送ラベル」の違いは、消費者による日時指定の有無です。あす楽は無条件で翌日配送が保証されていた一方で、最強配送では日時指定が必須となります。さらに、あす楽では時間指定が不可でしたが、最強配送では時間指定が可能です。

ただし、最強配送ラベルが付与されていても、必ずしも翌日配送が保証されるわけではなく、店舗や地域、商品の性質によって最短お届け日が異なる場合があります。

最強配送のSEOへの影響

配送品質向上制度に関するガイドラインには、「最強配送」ラベルが検索順位決定の要素のひとつに含まれており、「最強配送」ラベルを獲得した商品は、そうでない商品に比べて楽天市場内での露出が向上する可能性がある、と記載されています。

まだ開始から約4ヶ月しか経っていないためか、現時点では楽天サーチの結果において「最強配送」ラベル付きの商品が特別に優遇されている様子は見受けられません。しかし、ガイドラインに明記されていることから、今後はSEO的に有利になることが予想されます。

また、以前のあす楽では、あす楽で絞り込み検索ができましたが、現時点では「最強配送」での絞り込み検索機能はありません。Yahoo!ショッピングでは「優良配送」、Amazonでは「プライム商品」に絞り込む機能があるため、最強配送商品が今後増加すれば、絞り込み検索機能も実装されることが期待されます。

最強配送ラベル獲得のメリット

最強配送ラベルを獲得することで得られるメリットが多い反面、獲得条件が厳しいというデメリットもあります。

最強配送ラベル獲得のメリット

  • クリック率が向上し、購入されやすくなる。
  • 競合との差別化が図れる。
  • ショップの信頼度が向上する。
  • SEO的に有利になる。

最強配送ラベル獲得のデメリット

  • 獲得条件が厳しい。
  • 365日対応が必要となり、システム改善や人員確保にコストがかかる。
  • 最強配送に対応しないと、SEO的に不利になる可能性がある。

最強配送ラベルの獲得条件

最強配送ラベルを獲得するためには、下記の店舗基準を満たした店舗様の商品で、商品基準を満たすSKU(単品管理)にのみ「最強配送」ラベルが表示されます。なお、「最強配送」ラベルはSKU単位で付与されます。自社倉庫や外部委託倉庫を使用する場合と、RSL(楽天スーパーロジスティクス)を利用する場合で条件が異なります。

自社倉庫・RSL以外の外部委託倉庫を使用する場合

条件1:SKU移行済みであること

昨年から開始された楽天SKUプロジェクトに、店舗が移行済みであることが条件となります。

条件2:お届け日表示機能に対応していること

RMSの基本情報設定で、お届け日の表示が可能になっていることが求められます。商品ページには、最短のお届け日が表示される必要があります。

条件3:店舗基準

  • 納期遵守率:96%以上
    お届け指定日から発送日を差し引いた日付が、配送リードタイム内であること。
    例:配送リードタイムが2日で、お届け指定日が10/26の場合、10/24までに発送すること。
  • 6日以内お届け件数比率:80%以上
    注文日から6日以内に商品が届いた件数の割合が80%以上であること。
    例:注文日が10/20で、配送リードタイムが2日であれば、10/24までに発送すること。
  • 出荷件数:月100件以上
  • 共通の送料込みラインの導入(39ショップであること)

条件4:商品基準

  • 午前の注文
    365日いつでも「翌日お届け」が指定可能であること。
  • 午後の注文
    365日いつでも「翌々日お届け」が指定可能であること。

RSL(楽天スーパーロジスティクス)を使用する場合

  • 条件1:SKU移行済みであること
  • 条件2:RSLお届け日時表示サービスを利用していること
  • 条件3:店舗基準(共通の送料込みラインの導入(39ショップであること))

RSL(楽天スーパーロジスティクス)を使用する場合、送付先が全国どこであってもラベルが表示されます。

「最強配送」ラベルの更新タイミング

「最強配送」ラベルの表示は、店舗基準および商品基準のそれぞれの判定に基づいて更新されます。

  • 店舗基準:前月の約30日間の集計対象期間における、発送完了報告が済んだ注文の出荷実績をもとに判定します。毎月20日頃に集計し、翌月1日に更新されます。
  • 商品基準:ユーザーが訪問した時点での最短お届け可能日の情報をもとに、リアルタイムで判定されます。

最強配送ラベルの例外条件に該当する商品について

商品の性質上、最強配送の基準を満たすことが難しい商品も存在します。こうした商品には、例外条件(基準対象外)を適用することが可能です。例外条件が認められた商品については、以下の3点が考慮されます。

  • 商品の性質上、6日以内にお届けが難しい商品は、店舗基準「6日以内お届け件数比率」の計算から除外されます。
  • 検索順位の決定において、商品の性質上基準を満たすことが難しい一部の分類に属する商品については、認定基準に関わらず例外条件が適用されます。
  • 特定の日のお届けが必要なシーズナルイベント商品を除き、最短お届け可能日表示機能の登録は任意です。

最強配送の例外条件に該当する商品は、以下の2種類です。

  • 母の日やクリスマス、おせちなど、特定の日にお届けを要するシーズナルイベント商品
  • ユーザーの注文内容によって製作期間が変動する商品など、物理的に基準を満たすことが難しい商品

商品に最強配送の例外条件を適用するためには、「例外商品タグ」というタグIDを商品に登録し、最強配送基準判定対象外として扱います。「例外商品タグ」を設定するには、商品タグ利用審査に申請する必要があります。この審査を通過すると「例外商品タグ」が付与され、許可された商品にのみに「例外商品タグ」を登録できます。

もし最強配送の基準を満たすことが難しい商品がある場合は、「例外商品タグ」を登録しておかないと、店舗基準の「6日以内お届け件数比率」に影響が出る可能性があります。そのため、確実に「例外商品タグ」を登録することを強く推奨します。

まとめ

Amazonプライム配送やYahoo!ショッピングの優良配送と同様に、今回の楽天市場の「最強配送ラベル」獲得は、売上向上に欠かせない施策となるでしょう。

現時点では、検索順位への影響はまだ目に見えるほどの効果が現れていないようにも見えますが、今後「最強配送ラベル」取得商品の増加に伴い、絞り込み検索機能の実装や、SEO的な観点から表示順位で優位になることが予想されます。

そうなれば、「最強配送ラベル」を取得した商品のクリック率が上がり、売上の向上につながることが期待されます。そのため、最強配送ラベルの獲得条件をしっかりと把握し、基準を満たすことが難しい商品については、確実に「例外商品」として登録しておくことが重要です。

「最強配送ラベル」は、顧客満足度を高めるためにも非常に重要な施策です。不明な点がございましたら、ぜひ弊社までお問い合わせください。

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